マーケティングオートメーションとは?

マーケティングオートメーションとは、デジタル大辞林(小学館)によると「マーケティング業務を自動化すること。特にインターネットマーケティングにおいて、顧客の動向や趣向をリアルタイムに把握して適切な商品情報を提供したり、購入見込みの高い客の選別などを自動的に行ったりすること。MA」とされています。簡単にいえばマーケティングをソフトウェアで自動化することと言っていいでしょう。最近ではマーケティングオートメーション(MA)といえばマーケティングオートメーションのソフトウェアそのものをさすことも多くなってきています。

ではどんなマーケティング活動を自動化できるのでしょうか?市場調査・分析、商品設計、広告・宣伝・販売促進、集客、顧客管理など多様なマーケティング活動の中でも、MAは集客とその効果測定、顧客管理に特に力を発揮するツールといっていいでしょう。具体的には

  • ウェブサイトやブログを通しての広告・宣伝やその効果測定
  • 見込み客へのEメール(商品紹介やキャンペーン告知など)
  • SNSへの投稿を通じた情報発信
  • 経営陣へのレポート作成

などデジタルマーケティングに従事している方々の作業を効率化してくれます。

マーケティングオートメーションが求められる理由

デジタル化が急速に進むとともに消費行動に変化が見られるようになってきました。かつては「AIDMAの法則」のようにAttention(注意)、Interest(興味)、Desire(欲求)、Memory(記憶)、Action(購買)の順に購買に至るとされていましたが、インターネットの普及で電通が提唱した「AISAS」へと行動が変わったとされています。インターネット時代の特徴であるSearch(検索)とShare(共有)が加わったAttention(注意)、Interest(興味)、Search(検索)、Action(購買)、Share(共有)です。何かを買うときに消費者はインターネット等で商品の情報を調べ、価格や性能を比較し吟味した上で購入し、さらにSNS等でその商品に関する情報を発信・共有するようになったのです。これにより販売側は、消費の各行動ステージにおいて、商品や企業の魅力をさまざまなチャネル(ホームぺージやSNSなど)を通して常に発信し、ライバルより魅力的ということを訴求しなくては市場で勝てなくなりました。つまり、消費者を惹きつけるコンテンツを用意して、最適なタイミングとチャネルで確実に消費者へ届けるようにしなくてはならなくなったのです。

MAはこのような市場の変化に対応したマーケティングツールであり、急速に各企業が利用するようになってきています。矢野経済研究所の「2017年版 DMP/MA市場 ~デジタルマーケティング市場の現状とビジネス展望」によるとMA関連市場は2022年には530億円に達すると予想されており、これは2016年度の市場規模の2倍以上というハイスピードです。いかにMAへのニーズが大きいかを表しています。

  • Attention
    (認知)
  • Interest
    (興味)
  • Search
    (検索)
  • Action
    (行動)
  • Share
    (共有)

マーケティングオートメーションのメリット

MAを導入するとさまざまなメリットを生み出しますが、特に大きなものはリードを顧客化する効率の高さといえるでしょう。リードジェネレーション(創出)、リードナーチャリング(育成)、リードクオリフィケーション(選別)の3つの活動において極めて高い効果を発揮します。

1リードジェネレーション

自分の会社や商品・サービスに興味を持つ人、つまりリード(見込み客)を獲得する行動や過程を指します。代表番号への電話がけや飛び込み営業など従来の方法はどんどん効果が薄れてきており、検索して購買するという新たな消費行動への変化に合わせて営業スタイルは進化を遂げているのが現実です。特にWebサイトなどオンライン上でのマーケティング活動から得るリードジェネレーションは、従来の手法に比較して費用対効果が高く、脚光を浴びるようになっています。具体的にはコンテンツマーケティングやSNS運用、インターネット広告などが多用されます。

2リードナーチャリング

リードジェネレーションで獲得したリードを育成し、購買意欲を高めさせることをいいます。従来の手法だとリードの興味のレベルがわからないため一律に電話をしたりEメールを送ったりしていましたが、MAであれば何度もWebサイトを閲覧するなどの行動履歴からタイムリーに適切な提案が可能です。リードの購買意欲によってスコアリングすることで、相手のニーズに合わせてカスタマイズされた情報を提供し、リードの興味をさらに強めてもらえるよう育成できるのです。

3リードクオリフィケーション

リードクオリフィケーションとは、ナーチャリングしてきたリードを顧客化できるかどうかで選定することをいいます。獲得したリードを購買意欲などでスコアリングし、優先順位をつけて営業部門にわたすことで、営業は最適な時期に最高の方法でセールスすることが可能となります。インサイドセールスを行う場合は、メールや電話で引き続きナーチャリングを行い、商談に結びつけるようにしていきます。 『DemandGen Report』によると「ナーチャリングされたリードはそうでないリードより20%も営業機会が増える」とされており、いかにナーチャリングが大切であるかわかります。MAはこのリードの創出、育成、選別を効率的に行うことができる優れたソフトウェアなのです。

 

 

マーケティングオートメーション導入でできる事

ソフトウェアによって違いはありますが、マーケティングオートメーションを導入すると様々なことができるようになります。ここでは例として導入者数が世界最高クラスのHubSpotを例に紹介します。

ランディングページ

検索エンジン向けに最適化されたランディングページを簡単に作成可能です。モバイルやPCなどデバイスを問わずに自動で最適なレイアウトを表示するレスポンシブデザイン機能も搭載。コンテンツをサイト訪問者の属性に合わせて自動的に変更できます。

ブログ

リード(見込み客)を創るのに欠かせないビジネスブログが簡単に作成できます。検索エンジン向けに最適化できる機能があり、知識が少なくてもSEO対策が可能。ワンクリックでSNSとの共有もできます。

ソーシャルメディア(SNS)

効果的な時間帯を設定し、ツイッターやフェイスブックなどSNSへの投稿予約が可能。自社に関する発言や特定キーワードを自動でモニタリングし、対応すべき発言があればタイミングを逃さずフォローすることができます。

Eメール

テンプレートを使い、簡単に作成できます。受信する相手に合わせて内容のカスタマイズができ、送信後の開封率やクリックスルー率などの測定も可能。マーケティングEメールのA/Bテストを実施し、より効果的な結果を導くこともできます。

マーケティングオートメーション

見込み客(リード)を顧客化するためのフローを構築し、購入までのステージごとの施策を自動化することができます。Eメールやサイト上での行動履歴に基づき、リードごとにパーソナライズされた提案を実行することが可能です。

顧客管理

Eメールなど過去のコミュニケーションの履歴を確認でき、この情報に基づいて対象を絞り込んだキャンペーンを行うことができます。リアルタイムに情報が更新され、営業との連携もスムーズに行えます。

分析

Eメールの開封数やクリック数、ウェブサイトへの訪問回数など行動ごとに簡単に分析が可能。コンタクトがカスタマージャーニーのどこに分布しているかも一目でわかります。マルチタッチアトリビューションで、収益への貢献度の高い手法も確認できます。

SEO

外部業者に依頼しなくても戦略的なキーワードを特定することができます。そのキーワードが作成したコンテンツに含まれているかを自動で確認できる機能もついています。レポートツールでその効果について分析を簡単にできます。

広告

ウェブサイトの特定ページを訪問した人だけをターゲットにすることができるなどオーディエンスの自動同期で的確なターゲティングが可能。他のキャンペーンと広告を連携すれば、キャンペーンとの効果の比較も簡単にできます。

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