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インサイドセールスとフィールドセールスの比較から考えるメリット・デメリット

2023年5月1日 (公開 :2020年11月4日)

力任せによる営業活動では結果が出にくくなった現代において、「インサイドセールス」と「フィールドセールス」に分担する方法が注目されています。自社で導入を検討されている場合、営業システムに問題が発生しないように、それぞれのメリットとデメリットを十分理解することが必要です。本記事では、「インサイドセール」と「フィールドセールス」の概要から、なぜ注目されているかを解説します。コロナ渦を迎えた現在、それぞれの役割を融合させ、デジタルフォーメーションの考え方を取り入れた営業活動が求められます。


📚 目次
    1.  
    2.  1 インサイドセールスとは
       2 フィールドセールスとは
    3.  3 インサイドセールスのメリットとデメリット
    4.            A  メリット
    5.            B  デメリット
      1.  4 フィールドセールスのメリットとデメリット
      2.  5 インサイドセールスが求められる背景
      3.  6 求められる営業のDX
      1.  7 まとめ
  1.  

 

インサイドセールスとは

インサイドセールスは、顧客先への訪問をせずに営業を行うスタイルです。もともとは国土が広いアメリカで始まった方法で、従来の訪問型営業よりも効率的に顧客を獲得できるとして日本でも注目を浴びるようになりました。インサイドセールスを導入することで、将来的に顧客となる可能性が高いターゲットを重点とした営業活動が可能となり、売り上げアップを期待できます。

インサイドセールスの役割は、潜在顧客であるターゲットに対して興味や関心を引きつけることです。マーケティングでは、まず展示会や企業HPなどからベースとなる顧客情報を収集します。その後、本格的な顧客訪問を行う前に、電話・メール・ビデオ会議を通じてコミュニケーションを徹底し、顧客が求めている事柄をより具体化するのがインサイドセールスの目的です。ちなみにインサイドセールスだけで契約まで担当する場合も多いですが、商談の設定まで行ってフィールドセールスにその後をつなぐという形もあります。

 

フィールドセールスとは

フィールドセールスは、見込み顧客へ訪問を行い、自社の商品やサービスを紹介する営業スタイルです。電話やオンライン上でのやりとりであるインサイドセールスとは異なり、実際に訪問し、担当者同士が顔を合わせるため、より強固な関係を生み出せます。また、対面式のコミュニケーションを通じて、ターゲットの興味や関心をヒアリングしやすいのがフィールドセールスの特徴です。

フィールドセールスの役割は、期待値の高いターゲットに対して積極的に営業を行い、受注を目指すことです。確度の高い見込み顧客を絞り込むインサイドセールスと組み合わせれば、効率的に訪問営業を行えるようになります。このように、インサイドセールスとフィールドセールスでそれぞれ役割を分担し、最終的な目標であるコンバージョン率を高められるようにしましょう。 

 

インサイドセールスのメリットとデメリット

メリット

コロナ禍以後の営業に欠かせないインサイドセールスですが、メリットとデメリットが存在します。

A メリット

営業担当者の負担軽減

従来の営業スタイルでは、営業担当が顧客情報の収集からアポ取り、商談までのすべてを行っていました。しかし、商談の場で話をしてみるとニーズが合わなかった、そもそも自社の製品・サービスの対象ではなかったといったケースもあり、結果として営業活動としては非効率となってしまいます。そこで、インサイドセールスを営業活動に導入することで、訪問する前にターゲットに対してヒアリングを行い、ニーズに合うかの確認、自社で課題解決できそうかを把握することで、確度の高い見込み客を選んでフィールドセールスにつなげることができます。結果としてフィールドセールスの効率が高まります。

 

商談件数

フィールドセールスだと最大でも1日4件が目安の商談数もインサイドセールスなら1時間1件としても8件をこなせます。移動の時間を打ち合わせの下準備などに活かすことができ、効率がアップします。

 

組織的な営業が可能

マーケティングオートメーションやCRMなどのツールを導入することによって、組織的な営業展開がしやすくなります。ツールのワークフロー設定、トークスクリプトやマニュアル、教育体制の整備を行えば営業のレベルを高いレベルで均質化しやすく、スピーディーに営業体制を構築できます。

 

営業活動の管理体制

インサイドセールスは顧客情報をしっかり記録することが必要です。どのようなアプローチを行い、どんな反応があったかなどを記録しないとフィールドセールスに引き継ぐことができないからです。マーケティングオートメーションなどのツールを使えば簡単に記録でき、フィールドセールスとの情報共有も瞬時に行えます。また、SFAのようなツールを使えば、上長は各案件の状況を簡単に把握でき、売上予測も立てやすくなるため、利用すれば効率が増すでしょう。

 

B デメリット

一方で、インサイドセールスにはデメリットもあります。営業担当者が行ってきた営業ステップを分業することから、インサイドセールスとフィールドセールスの間で、常に情報共有が必要です。ターゲットが抱えている課題、興味の本気度といったインサイドセールスが収集した情報と実態にズレがあると、実際に訪問をしても思うような結果を得られない可能性があります。

また、売り上げにつなげるためには、インサイドセールス自体の経験も大切です。ビデオ通話や電話だとどうしてもコミュニケーションが希薄になる可能性があり、フィールドセールスと違った能力が必要な場合もあります。自社製品・サービスの知識だけでなく、ターゲットとなる潜在顧客から情報を聞き出すコミュニケーション能力、期待値をランク化する判断力、フィールドセールス担当者への伝達力などの幅広いスキルが必要です。

 

フィールドセールスのメリットとデメリット

フィールドセールスのメリットとデメリットも押さえておきましょう。フィールドセールスのメリットとしては、対面式であるため詳細な情報をターゲットに伝えられることです。オンライン上でのやりとりが基本となるインサイドセールスと異なり、自社の製品を手に取って見せることや、資料を使った複雑な説明を行えます。

また、フィールドセールスでは、顧客と面と向かって話すことで信頼感を得られます。相手の顔が見えないインサイドセールスでは、お互いに考えていることや、重要な情報を伝えにくいのが難点です。実際に訪問をして、相手の顔や身分が明らかになることによって関係性を深められるほか、自社にとって有利になる話を期待できます。

一方、フィールドセールスは、訪問コストがかかってしまうのがデメリットです。インサイドセールスでは期待できそうなターゲットであっても、営業担当者による訪問後に破談となるケースも少なくありません。その場合、遠方まで出張を行った時間や出張費用を回収することができないため、結果的に自社にとって不利益を招きます。

 

インサイドセールスが求められる背景

インサイドセールスが注目されている背景として、営業活動全体に無駄を感じている企業が増加していることが挙げられます。訪問営業を行うことによって、ターゲットに対して一定の安心感を与えられるものの、必ずしも受注につながるわけではありません。もちろん、新規顧客を獲得するためや、良好な関係性を維持するために訪問は必要ですが、インサイドセールスを通して優先順位を決めた上での訪問を検討しましょう。

また、最近では新型コロナウイルスの感染対策としても、インサイドセールスが重要視されています。テレワークを導入し、オフィスへの出社に制限を設けている企業が増加しました。日本全体でテレワークが広がるなかで顧客先も例外ではなく、オンライン上でのやりとりが現代でのニューノーマルです。対面式ではなくリモートでの面談が失礼という認識が薄まったことで、コロナ渦に対応した新たな営業スタイルの構築が求められます。

 

求められる営業のDX

DX化営業でのコンバージョンを高めるには、「インサイドセールス」と「フィールドセールス」の役割を十分に理解し、融合させることが大切です。インサイドセールスでは顧客情報をもとに、オンラインによる面談を行いターゲットの優先順位をつけ、フィールドセールス担当者に引き継ぐことで効率的に営業を行えます。

また、インターネットを通して容易に情報を得られる現代において、見込み客のニーズをデータから予測できます。マーケティングオートメーションツールやビジネスマッチングサイトといったサービスを駆使し、営業活動においてもデジタルトランスフォーメーション(DX)の考え方を取り入れなければなりません。

 

まとめ

最大限の利益を確保するためには、時代に即した営業スタイルの変化が求められます。従来の営業活動は、担当者が顧客情報の収集から訪問まで行う一貫した方法が採用されていました。しかし、情報が不十分であることから、自社が提供できる製品やサービスと顧客先のニーズのズレが起こりやすく、結果的に出張費や時間を無駄に費やしてしまうのが一貫性によるデメリットです。

そこで、営業の役割を分担する「インサイドセールス」と「フィールドセールス」を分け、効率的な営業を行いましょう。インサイドセールス側で顧客情報を管理し、ニーズを満たせるかを判断したあとに、本来の営業担当の役割であるフィールドセールスを行うことで、受注率の向上を期待できます。

また、新型コロナウイルスの感染対策や顧客データをインターネット上から容易に収集できる現代において、営業活動をデジタルで完結する形も模索すべきです。テスラのように営業をインサイドセールスだけに絞って成功する企業も出てきており、営業のデジタルトランスフォーメーションは不可避の時代になったといえるでしょう。

 

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Topics: 営業, デジタルトランスフォーメーション, インサイドセールス

デジタルビジネスブログ編集部
執筆 デジタルビジネスブログ編集部

デジタルビジネス編集部の編集者や所属ライターが執筆しています。