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今や企業が生き残るためにはデジタルトランスフォーメーション(DX)を通した生産性の向上が必須となっています。これを実現するにはコンテンツ・経営データと連動する総合的なデジタルマーケティング戦略の策定と検証・実施が不可欠です。当ブログでは、DXやデジタルマーケティング・集客などマーケティング担当者が直面する課題解決に役立つ情報をほぼ毎日更新していきます。

デジタルトランスフォーメーション(DX)で中小企業がすべきこと

2020年12月23日 (公開 :2020年9月24日)

最近よく耳にするようになぅたのが「デジタルトランスフォーメーション(DX)」というワードです。2020年においては新型コロナウイルスの影響もあり、日本社会のアナログ色が浮き彫りになり、DXとは程遠い実態が明らかになったのではないでしょうか。デジタルトランスフォーメーションは中小企業や小規模事業者においても依然として低い水準にあります。消費者の行動が現金(モノ)利用から、簡単な電子決済手段(コト)に移り変わってきたり、車もカーシェアによって共有する人が増えてきたりしているように、消費者の趣向が大きく変わってきおり、企業もそれに合わせたビジネスを展開する能力が求められています。今回は中小企業がデジタルトランスフォーメーションを行う際にすべきことについてご説明します。

📚 目次
    1.  
    2.  1 デジタルトランスフォーメーションとは
       2 DX=ツール導入ではない
    3.  3 中小企業の課題
      1.  4 DXに必要なこと
      1.  5 まとめ
  1.  

                                                      

1.デジタルトランスフォーメーション(DX)とは

デジタルトランスフォーメーションを直訳するとデジタル変換です。つまり「デジタルデータや技術を用いて、企業活動を優位にする」ことを指します。

経済産業省では、「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」と定義されています。

デジタルトランスフォーメーションに関わりがあるものとして、最近では「IoT(モノインターネット)」や「無人化店舗」が提唱され、現場での導入も始まりました。IoTとはInternet of Thingsの略称です。例えば、工場のドアの開け閉めがされたといった情報を、インターネットを通して知ることができます。IoTを活用することによって、このようにモノの稼働情報をインターネット経由で通信することができます。

無人化店舗では、例えば高層階にあるオフィスにおいてコンビニや店舗が遠い場合、オフィス内に弁当やお菓子等の軽食を買うことができる無人店舗が併設されている例や、洋服店では店員がいると試着がしづらいといった事から無人で洋服をセレクトすることのできる店舗経営をしている例があります。

DXは、このように仕事での業務を減らしたり、顧客のニーズにITを用いて応える事で社員の負担が減ったり、働き方改革につながるような社会全体を巻き込んだものになってきています。

 

2.DX=ツール導入ではない

デジタルトランスフォーメーションというとMA(マーケティングオートメーション)などのツール導入とイコールであると思われがちですが、ツールは手段にしか過ぎません。そのツールを使って、組織マネジメントや営業手法、生産方法などを改善し、業務効率や生産性をあげて、どのように市場で優位に立つかが大事です。デジタルに対応できる社内環境の整備をする事が目的の肝になります。

よく耳にするのが、経営者やIT担当者が細かいことをあまり検討せずに「IT変革のチャンスだ」とITベンダーに勧められたものを色々と導入してしまうことです。目の前の課題を手取り早く解決してくれるのは間違いありませんが、そのためには導入後の様々な調整が必要になってきます。

デジタル技術の進歩によって、多くの企業やあらゆる職種においてビジネスモデルの変革が起こっていることも確かで、AI(人工知能)やIoT(ものインターネット)、最近では5Gといった技術が注目されてきています。しかし、いきなり新しいものに飛びつくのではなく、まずは自社のビジネスに置き換えて利用できるものを考えて導入するようにしましょう。例えば、今まで使い慣れていたシステムでのコストや保守運用のメンテナンスによるリソースはかなりの負担がありますが、IoTやFintechのようなデジタルやクラウド型のサービスを導入することによって、デジタルトランスフォーメーションが進むことになります。

 

3.中小企業の課題

DXの課題大企業では徐々に進んでいるDXですが、中小企業での導入には様々な課題があります。課題として、まずは社内のIT人材不足が挙げられます。人員的なリソースの限られている中小企業ではIT部門の人員を確保する事が難しいのが現状です。また、日本では特に中小企業において若手の働き手が減り、高齢化が進んでいます。そのような中でもし導入を考えているのであれば、初めのうちは外部委託するところから始めるなど、コストの少ない方法で検討するのが良いでしょう。

2つ目に挙げられる課題が、経営層と社員でのモチベーションのズレです。お互いが導入に理解をしている場合は良いですが、導入後も意識のズレが生じると新しいことに慣れる前に、社内の調整で消耗する可能性が出てきます。また、社内の特定の部署や一部の顧客などといった限られた場所のみが恩恵を受けるようになると、不公平感が出てしまい社員の納得が得られにくくなる可能性があります。

最後に、システムを使いこなせる人が必要です。そのような人材がいなければ、宝の持ち腐れどころかまったく無意味な投資になってしまいます。そこで、こうした人材の確保と社内のIT人材育成を進めていく事がポイントとなります。まずは経営層がしっかりとデジタルトランスフォーメーションに理解をした上で、勉強会を開くなどして社員を巻き込んでいく取り組みを行いましょう。

 

4.DXに必要なこと

デジタルトランスフォーメーションを行うにあたって必要なことはなんでしょうか。ここでは「目標設定」「スモールスタート」「教育」の3点について解説をしていきます。

A 目標設定

経済産業省では2021~2025年の期間を「DXファースト期間」と定めており、長期的なスパンでレガシーシステムに対応していくように、としています。まず中小企業が自社で行うべきことは、現在使っている既存のシステムや業務遂行におけるプロセスを把握することです。そして、それぞれが変更するにあたって受ける影響を調査する事が必要になります。その中で、アナログで無駄な業務になっているものを仕分けましょう。

DXで何を変革するのか、目的と戦略をしっかりと定める事が大切です。デジタル技術やデータを活用する上で、新規事業を興したいのか、社内環境を整備して企業改革を行い既存のIT環境の見直しや再構築をするのか、組織内での制度や人員の変革が必要なのか、それぞれ導入するものが異なります。

目標設定の際には同時に「KPIの設定」や「見える化」も欠かせません。新しいことを始める前には比較対象としてKPIを設定して、デジタルトランスフォーメーション導入前後のパフォーマンスを比較します。また、社員が積極的な活用をしてくれない場合には言語化や見える化ができていない、またはDX自体が浸透しておらず、曖昧に動いている可能性があります。目標の設定はしっかりと社員まで浸透させる事ができているかどうかで結果に大きな差が出ます。

B スモールスタート

組織改革やビジネスモデル自体を改革・変更するといった大きな目的を持つ必要はありません。スモールスタート、つまり「小さく始める」ことが大切です。大きな目標を立てて計画倒れで何もしないよりは、小さくてもいいから進むことが重要なのです。例えば、毎年紙で作っていた会社案内をデジタル化しホームページやSNS、ブログに変更するといっただけでも印刷費や営業の手間が省けるといったメリットに繋がります。また、経費精算業務や採用活動もアナログからデジタル化することで効率的に業務を遂行する事が可能になります。このように、日常の作業でデジタル化したら効率化するものを探す、といったことで良いのです。

実際に何かITを用いた運用を行う場合には、クラウドサービスのような、コーディングスキルを必要としないサービスを利用してみてはいかがでしょうか。例えばマーケティングオートメーションのHubSpotはコーディングの知識がそれほどない方でも運用でき、しかも無料からスタートできるので、スモールスタートには最適です。

ただし、すぐに新しいツールをとりあえず導入すればよいというわけではありません。旧システムを見直しながら、新システムの導入メリット、デメリットを検討して、少しずつ新しい体制にしていく事で、社員や取引先といった周りの順応もしやすくなり、混乱を避けられるというメリットがあります。

C 教育(意識改革)

単純な技術の理解もそうなのですが、それ以上に「なぜそれをする必要があるのか」を社内に浸透させることはとても大変です。この項目が最も難しいといっても過言ではありません。

DXの本質はデジタルを用いて手法や組織の変革を行うことなので、社員の意識改革は最終的にかならず出てくる大きな壁になります。特にデータ化などは社員にとって面倒な作業が増えるだけと勘違いされやすいものです。これがうまく共有できて実行することができるとデジタルトランスフォーメーションの理想型に近づきます。

IT技術は、変化にストレスを感じにくいベンチャー企業などの組織であれば、新しいことに対する取り組みもスムーズにいきますが、日本の昔ながらの体質が残るような老舗企業では変化についてこれない人も一定数いるので大変さが増すことになります。この場合には教育者がとても重要になり、社内である程度影響力を持った周りを牽引できるような人材が専任チームに必要になります。しかしトップダウンで進めることに違和感を感じる場合には第三者に介入してもらうのも1つの手段になります。特にDXで用いるような最新の革新的な技術を使うことは、老若男女に関わらず、最初は誰にとっても大変で難易度が高いものです。慎重に、社内協議を深めた上での導入が必須です。

 

まとめ

経済産業省がまとめた「2025年の崖レポート」まではもうすぐのところまで来ています。日本はIT投資に前向きな企業がいまだに少ないといわれており、アメリカがITをサービスや開発に充てる攻めの姿勢なのに対し、日本は業務効率やコストの削減といった守りのIT投資を行う事が強い傾向にあります。しかし、時代が大きく変わろうとしている今、ビジネスの変革には優秀な人材や最新のテクノロジーを駆使した競争力を獲得していく必要に迫られています。将来的なエンジニア不足に備え、IT運用を行えるノウハウを身につけるのは早いに越したことはありません。会社の将来のために、デジタルトランスフォーメーションの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

 

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Topics: 中小企業, デジタルトランスフォーメーション

伊藤孝介
執筆 伊藤孝介

セールスプロモーション会社を経て独立し、フリーランスで地方自治体や中小企業のマーケティングリサーチ、販促企画などに携わる。 業務拡大のため2017年に合同会社を設立し、現在経営中。Webマーケティング・集客戦略をストーリーテーリングという手法を使って実践。マーケティング系ライター歴7年。マーケティング用語の解説や、事例紹介、WEBマーケティングなどが得意。