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無料から始められるHubSpotのメールマーケティング

2021年8月6日 (公開 :2020年8月31日)

企業や見込み顧客へのアプローチに効果的なメール営業。手軽かつ予算をかけなくてもできることから、メジャーな営業方法ですが、そこにはデメリットもあります。それは、メールを送ったらそれで終わりとなって、それがどれだけの効果があり、より効果的にするにはどこを改善すべきかなどが分からないというところです。
この課題を解決するためにEメールのマーケティングツールがあります。中でもおすすめしたいのは、無料で様々な機能がついているHubSpotです。今回は、HubSpotで使えるEメールマーケティングについて、その特徴や機能などをご紹介します。

📚目次

 

  1.  1 メールマーケティングとは
  2.  2 HubSpotでできること
  3.  3 CRMなら無料でEメールマーケティングが可能
  4.  4 Eメールマーケティングの始め方
  5.  5 まとめ
  6.  

 


メールマーケティングとは

そもそもメールマーケティングとは、営業メールやメールマガジンなど特に商用でEメールを送信する場合に、メールを受信した人が、メールのどの部分をよく注目していて、どのリンクをクリックしていたかなどを分析し、メール配信を最適化することです。メールマーケティングツールでは、メールを送信して終わりではなく、受信者の属性(年齢や居住地など)やメールの目的などに準じた、効果的なメール配信が可能になります。

 

HubSpotでできること

それではHubSpotのメールマーケティングでできることご紹介します。


A 簡単にデザインに優れたEメールが作れる(豊富なテンプレ)

HubSpotで作成できるメールは、文字だけでなく画像や外部コンテンツへのリンクの追加や装飾などもできます。メールの目的別やデザイン別にたくさんのテンプレートが用意されているので、一から作りあげる必要もなく、メール配信の初心者やデザインが苦手な方でも安心して利用可能です。これによって、受け取った人の目に止まるような魅力的なメールを作成できます。テンプレートが豊富なので、堅い印象の顧客対応から、メールマガジンのような比較的ライトな告知やアンケートの配信まで、さまざまなタイプのメールを作成できます。

B MA機能との連動(自動化)

HubSpotのメールマーケティング機能では、登録ユーザーをパーソナライズしてメール送信することが可能です。HubSpotに登録しているユーザーに対して、メールを配信する方とのこれまでのやりとりや、興味感心などによって分類して、それぞれに合った内容を送れば訴求力が高まります。

C ブログとの連携など

HubSpotには、メールマーケティングの機能だけでなく、ブログやウェブサイトを作成できるCMS機能も備わっています。他のツールにはないHubSpotの大きな特徴です。そして、このCMS機能で作成したブログとメールマーケティング機能は連携ができます。

D 入力フォームの設置と入力情報のリスト化

HubSpotで作成したブログやウェブサイトに、お問い合わせやメルマガ登録を目的として、訪問してきたユーザーに氏名やメールアドレスなどの情報を入力してもらうフォームを設置できます。そして、設置した入力フォームに、ユーザーからの入力があると、その情報が自動的にHubSpotに蓄積されて、簡単に管理が行えます。

事前に設定しておけば、フォーム入力によって入手したメールアドレスを、そのままメールの一斉配信リストに加えることができるのです。これによって、こちらからお金や手間をかけて能動的に配信リストを作るのではなく、フォームを設置するだけで、見込み顧客のメールアドレスの入手とアプローチが勝手に行えるような状況を実現できます。ちなみにHubSpotのフォームは、プログラミングの知識を必要とすることなく簡単に作成できます。

E 分析機能とABテスト

HubSpotで送ったメールの分析(トラッキング)も簡単です。HubSpotを使って送信したメールに関して、分析できる点は主に以下になります。

・メールをよくみているのは誰か
・メールがどのくらいの時間、見られていたのか
・メールの中のどの部分がよく見られているか
・メールに設置したリンクのクリック回数

など、これらの値を特別な操作は必要なく、メールを送信するだけで自動的に取得できます。送ったメールだけではなく、過去にHubSpotを使って送信したメールと比べてどのような変化があったのかも簡単に比較可能です。

また、HubSpotではメールのABテストも可能です。メールの配信リストを二つに分けて、それぞれに対して目的は同じものの、表現やデザインを変えたメールを配信できます。そして、それぞれの配信データや効果が自動で数値化されてグラフなどで見れるため、データ整理などをする必要はありません。両者を比較することによって、現状のメールのどこに課題があるのかを解析し、これを繰り返すことによって最適解を導き出して、効果的なメールができ上がるでしょう。

 

CRMなら無料でメールマーケティングが可能

ここまで、HubSpotのメールマーケティングについて、機能やできることをご紹介してきました。実は、このメールマーケティングは、HubSpot CRMというパッケージであればなんと無料で利用できます。無料ながら非常に充実した機能が備わっているため、オススメです。メールが開封されたその瞬間に通知が届くような設定や、メールの分析機能(トラッキング機能)も利用可能です。

しかし、無料版だとHubSpotに登録できるメールの宛先の数(コンタクト数)に制限があるなど、本格的に利用するとなると限界や不都合を感じる場合も多いでしょう。その時は、有料プランに変更して制限を解除することも一つの手です。HubSpotは有料で必要な機能を追加できるプランも多く、費用負担は最小限で、必要な機能を利用できます。まずはお試し感覚で無料のCRMから利用するようにしましょう。

 

メールマーケティング機能の使い方

それでは、実際にHubSpotでメールマーケティングを始める方法をご紹介します。

A メール作成

まず、Eメールの作成方法です。

手順1:HubSpotポータルから「Eメール」を選択
HubSpotにログインしたらポータル画面に遷移します。ここで、画面上のツール一覧が並んだところから「マーケティング」を選択し、その下に表示された「Eメール」をクリック。

手順2:管理画面右上のEメールを作成
「Eメール」を選択すると、Eメールの管理画面「Eメールマーケティング」が表示されます。
ここでは、今まで配信したメールの一覧や開封率などのデータが確認できます。新規でメールを作成する場合は、画面右上の「Eメールを作成」をクリックしましょう。

Eメール設定

手順3:テンプレートの選択
ここからは実際にメール作成に入ります。まずは、テンプレートの選択です。豊富に用意されているテンプレートの中から、作成するメールの目的や、好きなデザインを基準に選択しましょう。

Eメールテンプレート種類

手順4:テンプレートを基に編集
テンプレートを選択したら、そのテンプレートを基に詳細な編集をします。メールの文章の追加に加えて、ボタンや画像などの追加要素を盛り込んだり、レイアウトの変更をしたりすることも可能です。
Eメールテンプレート

手順5:完成&送信
ここまでできたら、完成です。もう配信できる状態にありますが、念のためテストメールを配信して動作を確認した上で、送るようにしましょう。また、配信先は事前にリストでまとめるか、設定で配信するユーザーの条件で絞り込みをしておくとよりスムーズかつ手間がかからないので、おすすめです。

B Eメール分析

続いて配信したメールの分析です。

手順1:Eメールから「分析」を選択
まず、上記の手順同様に、HubSpotへのログイン、ポータル画面から「マーケティング」、「Eメール」を選択して、Eメールマーケティングの管理画面までいきます。ここで、メールの分析を行うには、画面左上の「管理」「分析」「健全性」の3つのメニューの中から、真ん中にある「分析」を選択しましょう。

分析1

手順2:メール分析画面で分析
分析を押すと、すぐにこれまで配信したメールの基本データが表示されます。ここで、開封率やエンゲージメントといった基本的な情報は確認しましょう。

分析

手順3:必要に応じて絞り込み
Eメール分析を開いたときに最初に出てくる表示項目が利用要件を満たすものとなっている場合は、データの絞りこみや範囲指定ができるようになります。Eメールの種類や、測定範囲を自由に変えて必要なデータを取り出しましょう。また、HubSpotで表示されているデータはエクスポートしてレポートなど他の用途にすることも簡単です。

 

まとめ

今回は、HubSpotで使えるメールマーケティングについて、その特徴や機能などをご紹介しました。営業先へのアプローチを中心に、ビジネスにおいて欠かすことができないメールだからこそ、無駄にしないようにしっかりと成果や戦略を定期的に見直すことは必要なことです。HubSpotのメールマーケティングを使って、普通では見ることができない、メールの受け手側の興味や動向を数字を使って追えるような環境づくりを徹底しましょう。

Topics: CRM, HubSpot

デジタルブログ編集部
執筆 デジタルブログ編集部

ゼクシィネットなどの数多くのメディア制作に携わった後、Investing.com日本版編集長。現在はデジタルマーケティング統括責任者。メディアで培ったノウハウを生かし、HubSpotを中心としたデジタルマーケティング、コンテンツマーケティング、インサイドセールスなどを中心に執筆。HubSpot導入コンサルタントとしても活動中。