リーズナブルな値段ながら、お洒落で使いやすいネットショップが構築できるShopify。そんなShopifyには「Shopifyメール」というメールツール機能が付帯されています。Shopifyメールとは、EC事業で取得した顧客データや他のサービスと連携させることで、メールマーケティングに活かせるツールのことを指します。
「メールは開封率が悪く、時代に合っていない手法だ!」なんて声が今にも届きそうですよね。しかし、そんなことは一切ありません。メールでのマーケティングは今でもかなり有効な手法です。そこで本稿では、Shopifyのメール機能の特徴やメリット、使い方、料金まで詳しく解説していきます。この記事を読むことで、Shopifyのメール機能のすべてが理解できるようになっています。ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。
メールマーケティングとは
メールマーケティングとは、メールを駆使してユーザーにこちらが意図した行動を取ってもらうためのマーケティング手法のことを指します。
より具体的な話だと、ユーザーに行動して欲しいことから逆算し、その行動を取ってもらう為には顧客にどのようなコンテンツのメールを送付するべきなのかを計算しながらメールの配信を行います。
例えば、自社が保有している顧客データ(リスト)にメール配信を行うことで、顧客の育成やリピーターの獲得ができます。昔ながらのメールマガジン(以下、メルマガ)もそれに該当します。
メールマーケティングはコストを抑えながらできて、高い投資収益率(ROI)が見込めるマーケティング手法の一つです。
Shopifyのメール機能
ひと昔前までは、Shopifyメルマガを利用したい場合「Mailchimp」や「Klaviyo」など外部アプリを導入する必要がありました。
しかし、Shopifyメールがアプリ内で使えるようになり、Shopify内の顧客データを使ってメールマーケティングを行えるようになりました。
外部アプリを使用するには、そのアプリ内にデータを溜めておく必要がありますが、ShopifyメールはShopify内の顧客データを使用することになるので、より顧客と築けるようになります。
ここからはShopifyメールの特徴を深ぼっていきますので、参考にしてください。
A 特徴
Shopify内の顧客データをそのまま利用できる
上記で軽く説明しましたが、Shopifyメールだと、shopify内で蓄積されている顧客データをそのまま利用できます。そのため、外部アプリを利用するよりも、メール送付を行う作業が簡単になったり、顧客をセグメント化してターゲットを絞ったりして配信を行うことができます。
例えば、初回購入だけで止まっている顧客に再度アプローチしたい時は「初回購入者」にマークをしてセグメントを切ったメールが送付できます。セグメントは「初回購入者」だけでなく「未購入者」・「最終注文日」・「購入金額」などの多様な方法で作成できます。このように、メールを送る際に毎回面倒な作業を行わなくても良いため、手間を省くことができます。つまり、適切なセグメントが切れた内容のメールを顧客に届けることで、マーケティング効果を高められるのです。
初心者でも使いやすい設定
Shopifyメールは初心者でも使いやすい設定になっています。メールを作成する管理画面だけでなく、メルマガ作成をする際には、自動的に商品・ロゴ・ストアカラーをメールのテンプレに反映されるので、毎回面倒なメール作成をする必要がありません。
備え付けのテンプレもいくつかあるので、お買い得情報やDM、新しい商品のメール配信など様々な目的に合わせた使い方ができて、テンプレの画像やフォントサイズも好みに合わせて変更できるため、配信に合わせてカスタマイズすることもできます。
また、メール機能には自動保存機能も付帯されているため、Wi-Fiが途中で切れた時や充電が切れて「せっかく作ったのに最初からになった!」など最悪の事態に陥ることもありません。さらに、メール送付の時間指定を行い、自動配信にすることで、これまで開封率が高かった時間帯に送ることもできます。
この通り、メールマーケティングに費やす時間をカットしつつ、高い効果も見込めるので、他の重要な業務に時間を割けるようになります。
配信メールの分析機能が充実している
Shopifyメールを語る上で外せないのが分析機能です。送付する各Shopifyメールキャンペーンのレポートセクションではメールの開封追跡ができる機能が初期設定で付いているので、その機能を使って送信先の開封率チェックが行えます。
それとは別に、以下の8つの事も分析&チェックが可能になります。
- 適正に送付されたメール数を示す配信率
- メルマガ配信を停止にした件数
- メール内のリンク先に遷移した件数
- メールがスパム扱いされた件数
- メールからストアに遷移したUU数
- メールから商品ページに遷移しアイテムの追加が行われた件数
- メールからECに遷移した顧客による注文数
- メールからのECに遷移した顧客による購入額
これらの分析を通して、メールを送っておしまいにするのではなく、顧客の行動を知ることで効果的なコンテンツに仕上げられます。つまり、ShopifyメールにはPDCAを回す材料が得られるのです。
メールマーケティングを行ってもなかなか成果が出ないケースとして「メールを送って終わりになっていて、分析を行っていない」ことが挙げられます。一度のメールで思い通りの反応が得られる可能性はゼロに近いです。そのため、効果・検証を繰り返し行い、時間をかけて最適な内容を作り上げることが重要になります。
B メリット
安価な値段で始められる
他のマーケティング手法と比較しても、メールマーケティングは少額でもスタートできるのが メリットです。
集客を考えた時にリスティング広告やSEO対策が一般的ですが、これらの施策で成果を出すにはある程度の時間や予算が必要になります。 また、Googleのアップデートや広告の入札単価の向上などの外的要因で左右されてしまうこともあります。
しかしメールマーケティングだと、安価な値段で始められて、これらの外部要因で効果が左右されることがないのも評価ポイントです。
リピート率の向上に繋がる
メールマーケティングは顧客に対してダイレクトにアプローチできるため、リピート率の向上に繋げられます。
これほど沢山のECがネット上にある中で、一度購入してもらった顧客や会員登録が完了しただけで購入に至っていない顧客に対して適切なアプローチし直さないと、ECサイトに再訪してもらうのは非常に困難です。
適切なメールマーケティングをすることで、顧客をファン化させることができて、LTVを最大化させることができます。
C 使い方
Shopifyメールアプリページに移動します。
- [アプリを追加する] をクリックします。Shopifyアカウントにログインしていない場合は、ログインするよう求められます。
- [アプリをインストール] をクリックします。
Shopify メールは、管理画面のマーケティングセクションにあります。[キャンペーンを作成する] > [Shopify メール] をクリックします。
D 料金
Shopifyメールは、毎月2500通までメールの送信が無料でできます。2500通を超えるメール送付を行いた場合は、1,000通につき1ドル(約100円)の料金がかかります。見ての通り、かなりお手頃な価格で利用できます。
とはいえ、Shopifyメールには以下の2つの制限が設けられています。
- 1週間5回までメール送信可能
- 一度の配信で最大4万人までと上限がある
しかし、この制限を超えてくるネットショップはさほど多くないので、あまり気にする必要はないです。これまでメール機能の主流だった「Mailchimp」や「Klaviyo」など外部アプリと比べても、Shopifyメールは非常にリーズナブルな価格となります。
まとめ
時代の風潮的に「メールは開封率が低く、今は使えない」という声もたくさんありますが、メールマーケティングはかなり有効的な手法のひとつです。
さらに、メールマーケティングはお手頃な料金で始められるのも魅力的で、広告費を抑えながら潜在顧客や既存顧客の需要の掘り起こしをしていきたいという方にはおすすめできます。
LTVを最大化させるためには必須のマーケ手法なので、まだメールマーケを取り入れていない企業様や個人の方は今すぐにでも検討しましょう。