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アフターコロナに向けた飲食業のデジタル集客方法

2021年8月6日 (公開 :2020年10月2日)

現在、日本を含む世界各国で新型コロナウイルスの感染拡大が猛威をふるっています。
新型コロナの感染拡大が長期化することによって、経営環境の変化や収益バランスの悪化など、最も大きな影響を受けている業界の一つが飲食店などの外食産業といえるでしょう。
しかし、アフターコロナ時代を見据え、これまでの集客方法からネットを活用した集客方法に転換することで、新たな需要や顧客を発見することが可能になるのです。
では具体的にどのような方法を利用すればよいのでしょうか。
本記事では、アフターコロナに向けた飲食業のネット集客の方法について、具体的なツールの紹介をまじえて解説します。

 

📚 目次

 

 


飲食業はコロナを経てより厳しくなる

従来の飲食業の集客方法は、創業及び開店当時にホームページを作成して、店舗のコンセプトやメニューだけを記載して集客を促したり、店舗の装飾やセールスポイントを工夫して顧客が来店する動機を作ったりすることが一般的です。
しかし、新型コロナウイルスの感染拡大により、これらの方法では顧客を店舗に呼び込むことはより一層困難になるといえるでしょう。そのため、ウィズコロナ・アフターコロナ時代を生き抜くためには、これまでの集客方法をではなく、インターネットを介した集客方法にシフトすることが重要です。

飲食店店員

ペイドメディアからオウンドメディアへ

今後、飲食業におけるデジタルの集客方法やマーケティング戦略は、費用を支払い、広告を掲載する「ペイドメディア」から、企業や店舗が所有するウェブサイトやブログを通じ情報発信を行なう「オウンドメディア」の重要性が拡大すると言われています
これまで当たり前とされてきたテレビや雑誌、新聞などの媒体を活用した集客方法は、不特定多数の消費者に幅広くサービスを訴求することができる一方、高額なコストがかかり、情報発信が一方的になりがちといったデメリットがありました。
しかし、SNSの普及によりペイドメディアを駆使しなくても、情報の拡散や消費者からの共感を得ることができるため、優れたコンテンツを発信することで的確かつ効率よく集客を行うことが可能です。
アフターコロナを見据えて、潜在的ニーズに訴求するだけではなく、店舗と消費者を繋ぐ手段としてSNSやウェブサイトのコンテンツを拡充することが今後の集客を左右するとも言えるでしょう。

 

飲食店の効果的な3つの集客手法

飲食業は、これから訪れるアフターコロナ時代に向けて、新たな集客方法を模索する必要があります。しかし、従来の集客方法を改善するだけでは意味がありません。以下では、これからの時代を見据え、飲食店向けの集客力アップに不可欠なツールについて解説します。

A.SNS

もっとも効果的かつ費用対効果の最大化を図るためにはSNSの活用がおすすめです。以下では、各SNSを活用した具体的な集客方法について解説します。

LINE@

LINE@は、無料チャットツールであるLINEを自社及び店舗のプラットフォームの代替として活用できるツールです。配信する側(飲食店)はLINEを経由して、ユーザーとのやり取りや情報発信が定期的に行えるため、お客様のとのコミュニケーションをタイムリーにとることができます。またアカウントの開設や初期費用も無料なので、小規模の店舗や費用対効果を高めた施策を行いたい店舗には最適です。
ではなぜ飲食店の集客にLINE@が適しているのか?
それは、飲食店の集客の有無は、情報の開封率やプラットフォームのアクティブユーザー数に起因しているからといえるでしょう現在LINEのアクティブユーザーは2020年3月末時点で8,400万人を超えており、日常的にLINEを使うことが多い現状では、巨大なプラットフォームに情報を発信することは最大のメリットと言えるでしょう。またLINE@では、メルマガ機能をはじめ、タイムラインを活用したブログやサイトの掲載、クーポンの発行、アンケートのリサーチ、一対一でのチャット機能など、これまでに費やしていた業務の大半をスマートフォンで完結することが可能です。これらの機能を網羅的に活用することで、友だち登録をしてくれたユーザーに対し、一貫したサービスや特典を付与することができるため、利用した際の評価が良ければリピート率や訴求効果が高まります。したがって、販促効果の簡略化によってできた時間を、サービスの向上や新商品の開発に充てることができるため、好循環を作り出すことができます。


Instagram(インスタグラム)

写真を共有できるInstagramは先述したLINE同様、アクティブユーザー数が非常に高いSNSです。Instagramを閉じることなく予約できる機能もついており、飲食店としてはぜひ使っておきたいところです。Instagramでの集客には、以下の3点にフォーカスすることが重要です。
1. 必要事項の記載
まず初めに行うべきなのは、飲食店の情報を記載することです。勘違いしがちなのは、飲食店の名前や写真を掲載したからといってユーザーが増えたり、情報が拡散したりするわけではありません。プロフィール欄には、店の名前や情報だけでなく、コンセプトや料理のジャンル、アピールポイントなどを記載して、ユーザーの「行きたい」を引き出すような魅力的な文章を作成しましょう。

2. 投稿する写真の統一感
Instagramの集客方法として活用する上で、最も注力すべきなのが投稿する写真の統一感や映えと言えるでしょう。Instagramに写真を掲載する上で大切なのは1枚ごとのクオリティではなく、画面に表示される9枚すべての統一感になります。仮に1枚だけが良くても、残りの写真にストーリー性や統一感がなければ、ユーザーの関心を引き出すことは難しいでしょう。そのため、写真を撮る際は、統一感やインスタ映えを意識して、この店に行くことでこの写真が撮れるということをユーザーにイメージさせることが大切です。

3.ハッシュタグの活用
ユーザーによる拡散を狙うにはハッシュタグを有効活用しましょう。より多くのユーザーに見てもらうためには、アカウントの育成だけだなく、投稿写真に店舗のアカウントなど関連するハッシュタグをつけることもおすすめです。そこで、実際に来店してくれたお客様に店舗の拡散をしてもらうための施策も用意しておきましょう。例えば、クーポンの配布や割引、試作品の無料配布など、快く共有してくれるためのアイデアも常に用意しておくようにしてください。

飲食店のネット集客においてSNSを活用することは今や当たり前と言えるでしょう。しかし、SNSにはそれぞれ特性があり、それに応じた運用をすることで集客の効果を最大化することができます。そのため、SNSの活用と一括りで考えるのではなく、サービスの特徴や機能を加味して運用するようにしましょう。

SNS

B.マーケティングオートメーション(MA)

マーケティングオートメーション(MA)とは、マーケティング戦略に不可欠な要素を1つのソフトフェアで一元管理することで、マーケティングに係る業務の効率化を促すツールを指します。昨今ユーザーや消費者のニーズは多様化かつ複雑化しており、従来通りの集客方法だけでユーザーに来店動機の頻度を高めることは難しいと言えるでしょう。しかし、マーケティングオートメーションの導入によって、データを可視化できるだけでなく、効率よく顧客開拓することや、マーケティング施策を打つことができます。

例えば、これまでの集客方法は偶然やたまたまといった非効率的な施策がほとんどでした。しかし、MAを活用することで、新規顧客の育成及び獲得をはじめ、販促の効果測定、各数値の分析などを一つのツールで完結することができます。また一斉に行っていたキャンペーンやクーポンの配布も、顧客の来店頻度やロイヤルティに応じた形で提供できるため、一人ひとりに即したマーケティング戦略を打ち出すことが可能です。


C.MEO


MEOとは、Google MAPにおける最適化をすることを指し、店舗を構える飲食店の集客にはぜひ取り入れたい機能です。スマホから検索することが多い昨今では、例えば「新宿 そば」と検索して上位に表示されたところをタップしてそのまま地図機能を使って店に行くということが多くなっています。ぜひ対策することをおすすめします。これにはGoogle マイビジネスの登録が不可欠ですので、詳細情報や画像を入力して登録しましょう。この際、ぐるなびなどの他サイトと店舗名、住所、電話番号を統一しておくことをおすすめします。またMEOには口コミが非常に重要です。来店者が口コミしてくれるような施策や口コミへの返信はマメに行いましょう。


まとめ

本記事では、ウィズコロナ及びアフターコロナ時代に向けて、飲食業が取り組むべきデジタル集客方法について、具体的な集客ツールをまじえて解説しました。今後ますます必要性が高まるマーケティングオートメーションやデジタルコンテンツ、SNS、MEOの活用は、新たな時代に必要不可欠な集客方法といえるでしょう。しかし、変化していく消費者ニーズや多様な価値観を、常に集客方法として導入することは難しいことです。そのため、自社内だけで完結するのではなく、コンテンツマーケティングの運用に長けた企業に任せることもおすすめです。プロの視点で自社に合ったツールや手法をきっと提案してくれるはずです。集客方法を見直す際には相談だけでもしてみましょう。

Topics: 集客, デジタルマーケティング

デジタルブログ編集部
執筆 デジタルブログ編集部

ゼクシィネットなどの数多くのメディア制作に携わった後、Investing.com日本版編集長。現在はデジタルマーケティング統括責任者。メディアで培ったノウハウを生かし、HubSpotを中心としたデジタルマーケティング、コンテンツマーケティング、インサイドセールスなどを中心に執筆。HubSpot導入コンサルタントとしても活動中。