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コンテンツマーケティングで動画を使うメリットとは?

2021年8月6日 (公開 :2020年12月15日)

時間に余裕があるとき、InstagramやYouTubeといったSNSで動画を見てしまっていることはありませんか。特に電車に乗っていると、通勤や通学をしているほとんどの人がスマートフォンの画面をみている光景が当たり前になっています。企業活動においても、最近では巷でよく「動画マーケティング」や「動画の時代」という言葉を聞くことが多くなりました。インターネットでネットサーフィンなどをしていると、必ずどこかで動画を目にするようになっています。いつのまにか動画は私たちの生活のなかで毎日数回以上は目に入るものになっています。

動画が注目されている理由とは何か、また活用することでどのようなメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。

 

📚 目次
      1.  
      2.  1 動画が注目される理由
      1.  2 動画導入のメリット
      1.            A  発信できる情報量の多さ
      2.            B  制作コストの低下
      3.            C  興味を惹起しやすい
      4.            D  SNSとの連携
      5.            E  滞在時間の増加
        1.  3 まとめ
  1.  

 

動画が注目される理由

今、動画が注目されている背景の一つとして、スマートフォンや5Gの発達があげられます。2015年に3Gから4Gへのインターネットサービスが普及したのを皮切りに、YouTubeなどの動画を快適にみることができるようになりました。2020年には5Gの登場により、4G回線の1000倍以上の速さの通信速度が可能になります。とくにコロナ禍でリモートワークが推進したことにより、テレビ通話や会議が普及し、5Gへの移行は様々なビデオ通話による通信も、よりストレスなく行えるようになることが期待されています。これに加え、InstagramやTikTokのような写真や動画共有アプリの人気も高まっており、様々な面において積極的な動画の活用が行なわれています。

現在ではまだ5G対応の機器や環境が整えられているところと、そうでないところがありますが、今後5Gが当たり前になるころには、静止画の広告ではなく動画広告がさらに当たり前に使われているなどの変化が生まれてくるでしょう。

もう一つ、動画が注目されている理由に、スマートフォンの進化があげられます。スマートフォンの性能が格段に向上したことから、スキマ時間に手軽にYouTubeなどの動画を視聴することができるようになりました。動画といえば代表例としてYouTubeが挙げられますが、これが普及した要因は大きく3つあります。

1つ目に、YouTubeはテレビの世界の芸能人だけが発信しているのではなく、一般人も気軽に動画をアップすることができます。そのため、誰もが注目される可能性があり、親近感をもったユーザーからの支持を得やすい点です。

2つ目は、料理の作り方や自転車の直し方、または英語の勉強といったハウツーを自分のペースで見られることです。また、修理作業といったテキストだけでは理解することが難しい複雑なものでも、動画であれば実際に行う作業をみることができるので、文字や写真だけでは伝わりにくいニュアンスをわかりやすく解説することができます。

3つ目にテレビにはないシナリオの動画をつくることができるからです。テレビの場合にはスポンサーや商業的にNGとなるような言動や場面でも、YouTubeであれば本音に近い情報を聞くことができます。そのため、常に炎上とは隣り合わせですが、本当に良いと思えるものを自分で探すことができます。

このように動画の普及にはYouTubeが大きく関わっていることに加え、これからも動画市場の中心をいく媒体といわれており、テレビよりも視聴率を稼ぐツールになるのも時間の問題だといえるでしょう。

これまで情報を検索する際に用いられるのは、Googleやyahooといった検索エンジンが一般的でした。しかし最近では、ハウツーの動画を中心にYouTubeで情報を検索するユーザーが増えています。最近の動画ニーズの高まりにより、YouTubeが検索エンジンにおいてGoogleの次に利用されるようになりました。これによってGoogleにおいても動画をSEOの上位に表示しようとする動きがあるため、ユーザーが求めるようなクオリティーの高い動画であればあるほど、検索されるニーズも増えるようになっています。このように、人々はより簡単に情報を理解することができる動画を好む傾向があり、今後もますます動画のニーズが増えていくことが予想されます。

また、動画は老若男女にとって有効なサービスですが、とくに10代~30代はITリテラシーが高く、生まれたときや幼少期からデジタルに触れています。そのため、若者への普及率が圧倒的に高く、ターゲティングがしやすいものとしても注目されています。

動画制作2

2 動画導入のメリット

動画によるコンテンツのメリットを5つ挙げていきます。

 

A 発信できる情報量の多さ

動画による「情報の伝える能力」には科学的に強力であることが実証されています。人は本来動物特有の能力から、動くものに対して目を奪われやすい性質をもっています。

動画は文章のみの情報とくらべて、5000倍もの情報量があります。そして、一分の動画と文字+写真のホームページの情報量を比べた場合には、一分の動画は3600枚ものホームページ情報量に匹敵するといわれています。これほどに大きな差があるのは驚きではないでしょうか。これに加えてテロップを挿入することで文字による認識も与えることができます。

YouTubeにおける広告では5秒でスキップできるような仕組みになっていることから、短い尺でもユーザーに刺さる広告を打ち出すことが可能です。その際には、はじめの5秒で情報を伝えられるようにキャッチーな動画にすることが求められています。

 

B 制作コストの低下

以前は動画制作にはコストがかかることもありましたが、PCのスペックが向上したことや無料で使えるアプリの出現により、動画を制作するコストはさがっており、スタートするための障壁が下がったといえます。

企業のプロモーション動画などの制作には、通常これまで数ヶ月の期間がかかっていました。しかし、動画制作の障壁が低下したことにより、依頼する側はデータの提供、動画の仕様選択、訴求ポイントの指示を行うことで、短期間でクオリティの高い動画制作が可能になっています。

これまでは動画といえば、テレビコマーシャルが一般的で、とても高額な投資でした。しかし、HPやYouTubeへの出稿ができるようになったことから、CM出稿の選択肢が増えています。さらに、クリックされていなければ費用がかからない設定のものがあるなど、動画広告にもバリエーションがでてきており、費用を抑えた動画広告をだすことができるのもメリットになります。

 

C 興味を惹起しやすい

動画による動きのあるコンテンツは人の目を引くものであるだけでなく、わずか0.1秒で見ている内容を把握するといわれています。それに比べて文字+写真のコンテンツでは、人間が情報を把握するのには何倍もの時間がかかるのです。

これに加えて映像には「音」や「時間軸」などといった、文字+写真では捉えきれない情報を把握することができます。人をひきつけるミュージックや効果音の活用でより動画に臨場感をもたせたり、ユーザーの注意を惹いたりすることにつながります。また、「視覚」「聴覚」といった複数の感覚から情報を伝えることができます。そのため、会社とマッチした女優や俳優を起用することで、ブランドイメージを作ることが可能です。

 

D SNSとの連携

InstagramやYouTube、TikTokといった様々なSNSで発信することで、さまざまな層へ視聴してもらうことができます。そのため、拡散性も高くなり効率よく認知活動をおこなうことが可能です。「バズる」という言葉が出てきたように、ユーザーに強い共感を与えることができたコンテンツは拡散やリツイートといった、SNS上で友達から友達へと共有がなされるため、急速な拡散を見込むことができます。また、これらの媒体では一般人が有名になることができるなど、多くの費用をかけて行わなくても始められることが大きなメリットになります。

 

E 滞在時間の増加

ホームページなどの文章コンテンツだけでは、ユーザーは読み疲れや面白くないと感じるとすぐに離脱してしまいます。しかし、コンテンツの中に動画があると、大きく注意を惹くことができ、興味をもったユーザーは視聴してくれます。これにより、Webページの滞在時間が伸びるというメリットがあります。

また、最近では聞き流しツールとしてYouTubeを活用するユーザーも多くなってきています。そのため、1時間を超えるような長時間滞在するユーザーも増えているのが特徴です。動画がWebページ内にあることによって滞在時間が増えたのかどうかは、ユーザーの離脱率や直帰率から判断することができます。また、これらの数値が悪い場合には、掲載場所や動画の質に原因があります。KPIを設定して試行錯誤を繰り返していくことが大切になります。

動画制作3

まとめ

動画は文字だけでは伝わりにくい会社の雰囲気や、その人の性格までもわかりやすく伝えることが得意であるという性質があります。うまく活用することができれば広告としてだけでなく、採用活動としても企業の雰囲気を上手に表現することができます。

しかし、今後様々な分野で動画が発達することによって、誰でも簡単に動画を編集することができるアプリも登場することでしょう。そうなったときに、競合となる数多くの動画のなかでどのように特長を出すのかといった工夫が必要になってきます。

最後に、動画を制作するにしても「なんとなく」や「みんながやっているから」というのでは、目的がはっきりしておらず、せっかく作成したのに得られる効果が少なくなってしまうでしょう。動画制作が商品の宣伝なのか、リクルーティング活動なのかという目的をはっきりとさせ、そのうえでメリット・デメリットの把握をしっかりとしておくことが重要になります。また、バズらせることを目指すあまりに制作に手間やコストがかかりすぎては、プロジェクトを継続することが困難な状況に陥ることもあるので、できる範囲で長く続けられるペースで行うことが大切です。動画を用いたコンテンツマーケティングで企業活動を加速させていきましょう。

Topics: オウンドメディア, コンテンツマーケティング

伊藤孝介
執筆 伊藤孝介

セールスプロモーション会社を経て独立し、フリーランスで地方自治体や中小企業のマーケティングリサーチ、販促企画などに携わる。 業務拡大のため2017年に合同会社を設立し、現在経営中。Webマーケティング・集客戦略をストーリーテーリングという手法を使って実践。マーケティング系ライター歴7年。マーケティング用語の解説や、事例紹介、WEBマーケティングなどが得意。